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TOBに応じなかった株主の排除のために全部取得条項付株式等を活用する場合に関連し、極端な交換比率等の結果として、全部取得条項付株式等の取得の対価として株主に端株が割り当てられるようなケースが譲渡益課税の対象とされる旨の改正が行われるのではないかとの観測があったが、結局、平成20年度税制改正法令ではこの点への言及は行われなかった。
平成20年度税制改正では、裁判所の決定に基づいて金銭の支払いが行われたケースを適格要件の判定に影響させない旨が明確化されるにとどまっている。
改正なし=現行通り課税繰延べ
取得条項付株式に係る取得事由の発生により、その取得条項付株式を有する株主等に金銭が交付される場合において、その金銭が「その取得の対価として交付すべき当該取得をする法人の株式に1株未満の端数が生じたために、その1株未満の株式の合計数に相当する数の株式を譲渡し、又は買い取った代金」として交付されたものであるときは、当該株主等に対してその1株未満の株式に相当する「株式」を交付したこととし、譲渡損益課税は行われないこととされている(法基通2−3−1、所基通57の4−2)。一方、取得条項付株式等を有する株主等に交付される金銭が「実質的に当該株主等に対して支払う当該取得条項付株式の対価であるとき」には課税の繰延べを行わないこととされている(同通達ただし書)。
これに関連し、全部取得条項付株式等の取得の対価として、TOBに応じなかった株主に対し“極端に低い交換比率”により株式を交付した結果、TOBに応じなかった株主には端株のみが割り当てられ、さらに端株を競売のうえ、現金を交付するようなスキームのように、極端な交換比率を用いることにより、公開買付者以外に対して割り当てられる新たな株式が1株未満の端株となることが予定されているようなケースについては、その端株に対して交付された金銭は通達でいうところの「実質的に当該株主等に対して支払う当該取得条項付株式の対価であるとき」に該当し、譲渡益課税の対象となることが法令上明記されるのではないかとの観測があった。しかし、結局、この点は平成20年度改正法人税法、施行令等においては言及されず、関係者は胸をなでおろしている。
20年度税制改正では、全部取得条項付種類株式の取得決議を行う株主総会において定められた対価に不服のある株主が裁判所に価格決定の申立てを行い、裁判所の決定に基づいて金銭の支払いが行われたケースは、適格要件の判定に影響を及ぼさないことが明確化されるにとどまっている(法法61条の2第14項3
号)。
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