2008年6月27日
猶予税額が免除される「一定の場合」の具体化など「税制」に尽力
中小企業経営承継円滑化法の政省令は8月中に
 

 自由民主党事業承継問題検討小委員会(委員長:梶山弘志衆議院議員)(以下「自民党小委」という)は6月17日、「事業承継税制の制度化に向けた対応について」を議題として、中小企業庁から、中小企業経営承継円滑化法の施行(民法の特例部分を除いて平成20年10月1日施行)に向けた政省令の検討状況・事業承継税制の制度化にあたっての要望などの報告を受けた。自民党小委では、「相続時精算課税を選択して生前贈与した自社株式についても事業承継税制の対象とすべき」「猶予税額が免除される『一定の場合』を事業承継税制の使い勝手がよくなる方向で具体化すべき」など、事業承継税制の使い勝手のよさを求める意見が相次いだ。

民法特例部分の施行日は平成21年3月1日を予定
 平成20年5月16日に公布された中小企業経営承継円滑化法は、遺留分に関する民法の特例を規定した部分を除いて、平成20年10月1日から施行される。同法の施行に向けて、中小企業庁では8月中に政省令の整備を行うことを予定している。また、同法は、遺留分に関する民法の特例を規定した部分について、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することを規定しているが、当該部分の施行日は平成21年3月1日を予定しているとのことである。

相続税課税の見直しに警戒感も
 自民党小委では、事業承継税制の制度化にあたっての要望が議論された。まずは中小企業庁から、税理士などの実務家との意見交換により提起された要望事項が報告された。「雇用確保要件の対象となる従業員の範囲を『正社員』のみとすべきである」「5年間の事業継続期間中に組織再編を実施した場合でも、実質的に事業継続要件を満たす場合には、納税猶予の適用を継続すべきである」「会社が倒産した場合や新たな後継者に株式を贈与した場合についてまで、一律に納税猶予を取り消すのは酷ではないか」「相続時精算課税を選択して生前贈与した自社株式についても事業承継税制の対象とすべき」などの要望が報告され、自民党小委に出席した国会議員からも、抜本拡充される事業承継税制が使い勝手のよい制度となることを求める意見が相次いだ。今後の自民党小委において、要望事項が整理され、平成21年度税制改正の議論に反映されることになる。
 また、事業承継税制の抜本拡充が、相続税の課税方式の見直しの検討とセットとなっていることに関連して、自社株だけ優遇されればという問題ではなく、事業承継の優遇と引換えに相続税が重課されるのではないかとの懸念の声も上がっていた。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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