2008年7月18日
骨太の方針2008が税制改革の重点事項を提示
「成長力強化」「世代間・世代内の公平の確保」など5項目
 

 経済財政諮問会議(議長:福田康夫内閣総理大臣)は6月27日、「経済財政改革の基本方針2008」(以下「骨太の方針2008」という)を答申した。
 骨太の方針2008では、税制改革の重点事項として、(1)成長力強化、(2)世代間・世代内の公平の確保、(3)社会保障を支える安定的な財源の確保、(4)低炭素化促進の観点からの税制全般の見直し、(5)納税者番号の導入に向けた検討を挙げ、税体系の抜本的な改革にあたっては、これらの課題を踏まえ検討するとしている。

成長力強化では課税ベースの拡大が焦点
 骨太の方針2008では、「消費税を含む税体系の抜本的な改革について、早期に実現を図る。」としたうえで、上記5項目の課題を提示した。
 成長力強化では、「対日直接投資を含め企業の国際的立地選択を阻害しないよう、法人の税負担水準について、国際的状況を念頭におき、課税ベースの拡大を含めて対応する。その際、社会保険料を含む実質的な企業負担にも留意する。」としている。これらは、法人実効税率の引下げと法人税の課税ベースの拡大を図ろうとするものである。すでに、経済産業省の経済社会の持続的発展のための企業税制改革に関する研究会では、課税ベースの拡大できる項目として、支払利子、貸倒引当金、減価償却、欠損金の繰越しの制限などが検討されている。また、政策減税(租税特別措置)を見直して、法人実効税率の引下げに充てるという案もある。減価償却制度の見直しが平成19年度改正で行われたことを踏まえれば、現実的には支払利子の損金算入制限が本格的に議論の対象となってこよう。

「給付つき税額控除」を推進か?
 世代間・世代内の公平の確保では、「企業型確定拠出年金における個人拠出(マッチング拠出)の導入等について検討する。」とともに、「税制と社会保障給付を一体的に切れ目なく設計し、必要な人に必要な支援をきめ細かく行うため、控除制度の在り方や既存施策との関連など、その課題の検討に着手する。」としている。いわゆる「給付つき税額控除」の議論を進める方向だ。
 また、「格差の固定化の防止や老後扶養の社会化への対処といった今日的課題も踏まえ、資産課税(相続税)を総合的に見直す。」としており、これまでの「検討する」の文字が消えた格好だ。相続税の実質負担の増加・課税方式の変更を容認する意向をうかがわせる。
 このほか、社会保障を支える安定的な財源の確保として消費税の改革を、低炭素化促進の観点からの税制全般の見直しとして環境税の導入を、さらに、納税者番号の導入に向けた検討を進めることにしている。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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