2008年8月1日
子会社が受領する親会社株主優待券、割引金額は広告宣伝費に該当
当局、親会社への寄附金とするのは難しいとの見方
 

 飲食業を営む会社の株主は、株主優待として交付された優待券を、その会社の系列会社(子会社)での飲食に利用できるケースがある。この場合、子会社は飲食提供の対価として親会社が株主に交付した優待券を受領することになり、税務上の取扱いに疑問が生じる。
 この点について当局は、株主優待券は、飲食代の割引により子会社に集客メリットをもたらす宣伝広告であり、寄附金とはしづらいとの見解を示している。

株主優待で1,000円券を交付……
 子会社が飲食などの役務提供の対価として親会社の株主優待券を受領する場合として、たとえばA社の親会社であり発行株式を取引所に上場しているB社(飲食業)が毎年一定の時期に株主名簿に記載された人に対して株主優待措置としてB社を含む系列会社で利用できる株主優待券(1,000円券)を交付するケースなどが考えられる。
 この場合、A社は、自社の経営する飲食店で飲食を行った上記優待券の所持者から、代金の一部として当該優待券を受領するが、その際、A社の当該優待券に係る処理は、飲食代金(税抜き)から当該金券の額(1,000円)を引いた金額に、消費税額を付加して代金を収受することになる。
 上記のケースにおいては、子会社が役務提供(飲食)の対価として、親会社が株主に交付した株主優待券を受領しており、その際の税務上の取扱いが問題となる。たとえば、親子間で行われる取引であることから、親会社が交付した当該優待券で子会社が飲食の提供をしたことが、子会社から親会社への寄附金に該当するのではないかと懸念されるところだ。しかし、当局は、当該株主優待券は飲食代金の一部の割引を行うものであり、子会社に集客メリットをもたらす広告宣伝効果があることから、寄附金とはしづらいとの見解を示している。
 したがって、当該優待券による割引金額については、広告宣伝費としての損金処理が認められることになろう。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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