2008年9月5日
事業承継税制で猶予税額が免除される「一定の場合」を具体化
平成21年度税制改正に関する経済産業省意見が明らかに
 

 経済産業省は、平成21年度税制改正に関する経済産業省意見を明らかにした。それによると、外国税額控除制度から国外所得免除制度への変更、省エネ住宅への住宅ローン減税の拡充、中小企業の事業承継税制の確実な制度化等を図るとしている。特に、事業承継税制については、事業承継相続人の死亡以外で猶予税額が免除される「一定の場合」について、具体化を図るとしている。

PE認定、事業譲渡類似課税の見直し
 経済産業省の平成21年度税制改正に関する意見では、@世界経済の成長の果実の取込みと国内の豊かさに結びつける好循環の確立、A資源高時代に対応した低炭素社会の実現、B地域・中小企業の活性化等が柱とされている。@では、海外子会社の配当に係る外国税額控除制度から国外所得免除制度への変更のほか、ファンドを通じてベンチャー育成や事業再生等に出資する海外投資家に対して国際的なイコールフッティングの確保を図るとしている。具体的には、恒久的施設(PE)の判定にあたり、特定の非居住者組合員については居住地国課税とする、事業譲渡類似課税(非居住者が内国法人の25%以上の株式を保有し、その 5%以上の株式を譲渡した場合の譲渡所得への課税)について、非課税またはその判定単位を組合員単位とするとしている。
 Aでは、原材料価格の高騰に対応した産業構造調整の促進として、資源生産性向上(省エネ、新エネの促進等)のための設備投資や企業再編・企業間連携の促進のための税制支援を講ずるとしている。また、省エネ住宅への住宅ローン減税の拡充として高性能の省エネ新築住宅の普及に向けて一定の省エネ住宅に関する住宅ローン減税制度の延長・拡充、既築住宅の省エネ性能の向上を促進する住宅省エネ改修促進税制の延長等を図るとしている。

猶予税額が免除される具体的なケース
 B地域・中小企業の活性化等では、事業承継税制の確実な制度化を図るとしている。具体的には、事業承継相続人の死亡以外で猶予税額が免除される場合について、主として、5年間の事業継続期間経過以降に、(1)会社が倒産した場合、(2)次の後継者に納税猶予対象株式を贈与して事業の継続を図る場合、(3)納税猶予対象株式の時価が猶予税額を下回るなか当該株式を譲渡した場合の猶予税額の扱いについて、課税の公平性に留意しつつ整理するとしている。
 そのほか、相続時精算課税を利用して生前贈与する場合への相続税納税猶予制度の適用を始め株式の生前贈与を促進するための税制措置を講ずるほか、事業承継税制の制度化に併せて株式の信託を活用した事業承継に係る環境整備を行うとしている。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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