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日本企業がEUの競争法当局から、カルテルを理由に巨額の課徴金を課されるケースが多発しているようだ。法人税法55条では、外国等で課された「罰金又は科料」は損金不算入となることが明記されているが、一般に科料とは「刑事罰」となるものを指す。一方、課徴金は「行政罰」を指していることから、法人税法55条にいう「科料」には該当しないとも考えられる。
「科料」と「過料」
近年、日本企業がEUの競争法当局からカルテルを理由に行政制裁金である「課徴金」を命じられるケースが多発、その合計額は、過去数年間で1,000億円を超えるという。
法人税法55条では、「外国又はこれに準ずる者として政令で定めるもの」が課する「罰金又は科料」は損金不算入となることが明記されている(ちなみに、「政令で定めるもの」とは、外国の地方公共団体である)。
ただ、EUの競争法当局による課徴金はあくまで行政制裁金であり、罰金や科料(刑事罰)とは異なる。行政制裁金は法人税法55条4項1号の最後にある「過料」(行政罰)に該当するものと考えられるが、法人税法55条4項1号では、過料については、罰金や科料のように「外国又はこれに準ずる者として政令で定めるものが課するものを含む」といったカッコ書きは付いていないことからすると、ここでいう「過料」は、日本国内のものを指していると考えられよう。
また、法人税法55条4項3号、4号では、独禁法、金商法上の課徴金は損金不算入となることが明記されているが、これは日本の独禁法と金商法に係るものを指していることから、海外の類似法に係る課徴金は対象外となろう。
日本の独禁法や金商法上の課徴金が法人税法上、損金不算入となっている趣旨を踏まえると、海外での課徴金も損金不算入となりそうだが、上述の通り、法人税法からそのようには解釈できないとの指摘がある。
法人税法55条
4 内国法人が納付する次に掲げるものの額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。
一 罰金及び科料(通告処分による罰金又は科料に相当するもの及び外国又はこれに準ずる者として政令で定めるものが課する罰金又は科料に相当するものを含む。)並びに過料
二 略
三 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の規定による課徴金及び延滞金
四 金融商品取引法第六章の二(課徴金)の規定による課徴金及び延滞金
五 略
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