2009年1月23日
店頭金融先物取引であるFX取引に損失の繰越控除等を認めず
審判所、取引所金融先物取引と同様とすべきとする主張を退ける
 

 国税不服審判所は、審査請求人が金融商品取引業者との間で相対で行ったFX取引(店頭金融先物取引)に係る所得について、分離課税および損失の繰越控除は認められないと判断した。請求人は、店頭金融先物取引にも取引所金融先物取引と同様に分離課税および損失の繰越控除を認めるべきだと主張したが、退けられている(平成20年2月28日裁決)。

金融商品取引業者と相対でFX取引
 請求人は、金融商品取引業者であるA社に平成13年5月24日付でFX取引(外国通貨取引)に係る口座開設申込書を提出し、同社との間で相対によりFX 取引を行っている。請求人が行った当該FX取引は、請求人とA社との間で行われる相対取引で、金融先物取引法2条4項に規定する店頭金融先物取引に該当するもの。なお、A社は金融商品取引業者であるが、金融先物取引法2条2項に規定する取引所金融先物取引の取扱いを行っていない。

分離課税、繰越控除を認めるべきと主張
 審査請求での争点は、請求人が行ったFX取引について、租税特別措置法(平成19年度改正前のもの)41条の14(先物取引に係る雑所得等の課税の特例)および同法41条の15(先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除)の規定を適用して、分離課税および損失の繰越控除が認められるか否か。
 請求人は、FX取引について、「店頭金融先物取引」も「取引所金融先先物取引」と同様に分離課税および損失の繰越控除を認めるべきであると主張した。一方、原処分庁は、請求人がA社との間で行った取引は、取引所金融先物取引ではなく、店頭金融先物取引に該当することから、措置法41条の14および同法 41条の15の規定は適用されないと主張した。

措置法の規定を適用する余地はなし
 審判所は、請求人が行ったFX取引は、金融商品取引業者との間で相対で行った店頭金融先物取引であり、金融先物取引所の開設する金融先物市場において行う取引所金融先物取引には該当しないのであるから、措置法41条の14第1項の規定を適用する余地のないことは、法文に照らして明らかであると指摘。請求人の平成17年分および18年分のFX取引に係る所得は、他の所得と総合して課税されることとなるものであると判断した。また、先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除について、措置法41条の15第1項の規定は、同法41条の14第1項に掲げる先物取引の差金等決済に係る損失に限定してその適用を認めており、請求人の行ったFX取引が取引所金融先物取引に該当しないことから、措置法41条の15第1項の規定は適用されないとした。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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