|
政府は、企業グループ法人税制全般の見直しを検討していることを明らかにした。
具体的には、連結納税制度を選択していない企業グループに対して、連結納税制度におけるグループ内取引の考え方を導入し、連結納税制度と同じ一定の資産の譲渡損益を繰り延べることとする「グループ法人単体課税制度」を導入するほか、現行の連結納税制度における欠損金の持込み制限、寄附金課税の緩和、また、軽減税率や留保金課税の対象となる「中小法人」に該当するかどうかの判定に際して、親法人の資本金等の規模も判定要素に加えることを検討する。
連結納税グループ内における寄附、支出側だけの課税に
連結納税制度では、連結納税グループ内で行われる固定資産、土地、有価証券、金銭債権、繰延資産(売買目的有価証券、簿価1,000万円未満の資産を除く)は譲渡損益の繰延対象となるが、企業のグループ経営が中小企業を含め広がっていることを踏まえ、政府は、連結納税制度を選択していない企業グループに対しても、連結納税制度におけるグループ内取引と同様の仕組みを取り入れた「グループ法人単体課税制度」を導入したい考えだ。
ここでいう企業グループとは、連結納税制度同様、100%支配関係があるものとする方向。ただし、連結納税制度の考え方を導入するといっても、企業グループの各法人は単体納税であることから「損益通算」は導入しない。
グループ法人単体課税制度の導入に合わせ、政府は企業グループへの法人税制全般を見直す意向であり、現行の連結納税制度の見直しにも着手する。具体的には、連結納税制度の開始時や、連結納税グループへの加入時における子法人の欠損金の持込制限の緩和を検討する。また、現在、連結グループ法人間で寄附を行った場合には、寄附を行った側で損金不算入、受けた側で受贈益というように二重に課税を受けることになるが、これを寄附金の支出側だけにとどめることを検討する。
このほか、現在、中小法人に対する交際費課税の緩和や軽減税率の適用可否の判定においては、親法人が法人税法上の中小法人であるかどうかは関係ないが、中小法人に対する交際費課税の緩和や軽減税率の適用に際して、親法人の資本金等も判定要素に加えることを検討する。
もしそうなれば、当該法人の資本金等を基準とした場合には、中小法人であるにもかかわらず、交際費課税の緩和や軽減税率の適用が受けられなくなる法人および留保金課税の適用除外から外れる法人が出てくることが考えられる。
|