2009年9月11日
オーナー課税廃止や法人税率引下げ、22年度税制改正に先行して実現も
租税特別措置法の全面見直しは間に合わない可能性
 

 民主党政権の実現により、税制改正のプロセスが大きく変わることになりそうだ。
 衆議院議員選挙のさなか、8月末までには各省庁から平成22年度税制改正要望が出そろったが、民主党が09年度補正予算の執行さえ止める可能性もあるなか、税制改正要望がそのまま実現する可能性は低い。特に、民主党が全面的な見直しを打ち出している租税特別措置関係の要望については、実現に高いハードルがありそうだ。
 一方、マニフェストにも盛り込まれた特殊支配同族会社課税(オーナー課税)の廃止および中小企業に対する法人税率引下げについては、すでに先の通常国会でも法案が提出されていることから、22年度税制改正に先行し、秋に予定される臨時国会において改正が実現する可能性があろう。

オーナー課税廃止等、来年早々から適用開始も
 例年の税制改正プロセスでは、7月には各省庁における税制改正要望の内容が事務レベルでほぼ固まり、8月中には与党で関係の部会を開催、8月末には税制改正要望が出そろう流れとなっている。
 今年も税制改正要望は一応出そろったものの、民主党が09年度補正予算の執行さえ止める可能性もあるなか、税制改正要望がそのまま実現する可能性は決して高くない。
 特にそのハードルが高いのは、租税特別措置関係の要望である。民主党が今回明らかにしたマニフェストでは、租税特別措置の適用対象の明確化とその効果を検証できる仕組みを作り、効果の不明なもの、役割を終えた租税特別措置は廃止するとの方針が打ち出されているからだ。
 ただし、租税特別措置の全面見直しについて民主党は、これまでの適用実績や効果の検証を行ってから実施することとしていることから、年末までに検証が間に合わず、22年度税制改正での実現が見送られる可能性もありそうだ。
 これに対し、民主党がかねてから主張している特殊支配同族会社課税の廃止と、中小企業に対する法人税率を現行18%(本則税率22%)から11%に引き下げる案については、平成22年度税制改正に先行して、秋の臨時国会に提出され、実現する可能性がありそうだ。これは、これらの案について民主党サイドは「できるだけ早く実施したい」との考えを持っていることに加え、法案自体は先の通常国会において提出され廃案となった経緯があり、法案提出の準備はすでに整っているため、これを来年以降に先送りする理由はないからだ。
 臨時国会で法案が成立することになれば、早ければ来年早々にも適用開始となる可能性もありそうだ。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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