2009年10月30日
グループ法人単体課税制度等、22年度改正要望に盛込みへ
経産省、一人オーナー課税廃止や中小法人税率引下げも追加要望
 

 民主党政権下では、自民党政務調査会の「部会要望」に相当するものがなくなり、各省の税制改正要望に盛り込まれない限り、税制改正が実現する可能性はない。逆にいうと、税制担当副大臣を中心に各省の査定を経て税制改正要望に盛り込まれた要望は実現の可能性が高くなるだけに、 10月末にも出そろう各省の税制改正要望の内容に注目が集まっている。
 こうしたなか、自民党政権下で検討されてきたグループ法人単体課税制度等は経済産業省や金融庁の税制改正要望に盛り込まれる可能性が高いことが本誌取材により判明した。また、経済産業省は、民主党のマニフェストに盛り込まれていた特殊支配同族会社課税(一人オーナー課税)の廃止および中小法人税率引下げも税制改正要望に追加で盛り込む方向で、こちらも実現が濃厚だ。

各省の税改正要望の位置付けが格段に重く
 民主党政権下では、業界団体等が税制改正実現のために活用してきた経済産業部会、国土交通部会等、自民党政務調査会の各部会を通じた税制改正要望の仕組みが消滅する一方、各省に寄せられた税制改正要望のうち取捨選択されたものだけが、税制担当副大臣を通じ各省の要望事項として政府税制調査会に届けられることになる。
 逆にいうと、各省の税制改正要望に乗らない限り、実現の目はなくなることから、各省の税制改正要望の位置付けが格段に重いものとなっており、それだけに、各省の税制改正要望の内容に注目が集まっている。
 なかでも実務家の関心を集めているのが、自民党政権下で検討されてきた「資本に関係する取引等に係る税制についての勉強会」が示した内容だ。これは、有価証券等、企業グループ内における一定の資産の譲渡損益を繰り延べることとする「グループ法人単体課税制度」の導入と、親会社が保有する子会社の株式を当該子会社に買い取らせ、受取配当等の益金不算入規定を活用しつつ、株式譲渡損失のみを実現させるという節税スキームの封込めを柱とするものだが、政権交代に伴い、税制改正議論が立消えになることが懸念されている。
 この改正については、自民党政権下で経済産業省や金融庁が8月末に提出した税制改正要望に盛り込まれていたが、本誌取材により、民主党政権下で10月末に再提出される両省庁の税制改正要望にも盛り込まれる可能性が高いことが判明しており、平成22年度税制改正で実現する公算だ。
 一方、8月末の経済産業省の税制改正要望には盛り込まれていなかった特殊支配同族会社課税の廃止および中小法人税率引下げについても、民主党のマニフェストを受けて経済産業省の税制改正要望に盛り込まれる方向で(日本商工会議所等も要望)、こちらも実現が濃厚となっている。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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