2009年12月11日
消費税還付問題に課税選択の強制、簡易課税の選択不可で対応
小規模宅地特例、居住・事業非継続の場合軽減措置は廃止へ
 

 政府税制調査会(藤井裕久会長)が検討項目(要望にない項目等)とした、小規模宅地等の特例の見直し、仕入控除税額の調整措置回避事例への対処に関する改正案の内容が明らかになった。小規模宅地等の特例では、相続後に居住や事業を継続しない場合の軽減措置が廃止される。
 また、仕入控除税額の調整措置の回避事例への対応として、課税選択をしてアパート等の一定の資産を取得した年以後、3年間は課税選択を強制、簡易課税の選択不可とする。

現行は非継続の場合も軽減措置が適用
 政府税調は、平成22年度税制改正での検討事項として、小規模宅地等の特例の見直しを挙げている。その理由は、同特例が相続人による事業等の継続に配慮した措置でありながら、@居住や事業を継続しない場合も軽減措置が適用される、A80%軽減要件を満たす者(配偶者)と満たさない者(居住しない子)が宅地を共同相続する場合に居住しない子にも80%軽減が適用される、B宅地の上に存する一棟の建物のうちに居住用と貸付用がある場合に居住用があれば全体に 80%軽減が適用されることが、制度趣旨から的確でないと判断したからだ。

適用対象は「一の宅地等」と明確化も
 11月30日開催の政府税調全体会合では、上記に対する改正案が示された。  具体的には、上記@について、居住や事業を継続しない場合の軽減措置を廃止、Aについて、取得者ごとに適用要件を判定、Bについて、用途ごとに適用要件を判定するとしている。
 また、被相続人等が居住の用に供していた宅地等が複数存在する場合について、特例の適用対象が、「被相続人等が主として居住の用に供していた一の宅地等」であることも明確化する。

仕入控除税額調整措置の適用を適正化
 全体会合では、会計検査院意見表示事項である仕入控除税額の調整措置(消法33条・消令53条2項)の回避事例(アパート建築費に係る消費税還付問題)への対処も明らかになった。
 仕入控除税額の調整措置適用の適正化として、課税選択をしてアパートなど一定の資産の取得年(消費税受還付)以後、3年間は課税選択を強制、簡易課税の選択不可とする。これにより現行の3年間の平均課税売上割合による仕入控除税額の調整対象となり、アパート等の取得後3年目に消費税が取り戻されることになる。
 また、資本金1,000万円以上の新設法人についても、設立後2年間は自動的に課税事業者となることから、同様の対応が行われる。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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