2012年2月3日
所得税率のブラケットは継続検討へ
改革法案附則に更なる消費税増税明記の可能性あり
 
所得税率のブラケットは、今後の年度改正・一体改革のなかで引き続き検討される方向。
素案に、次の改革を実施するための法制上の措置を改革法案附則に明記する旨の記載あり。
少子高齢化・財政健全化への対応から、附則に更なる消費税率引上げに向けた措置の明記も。

 政府・与党が1月6日に決定した「社会保障・税一体改革素案」には、個人所得課税について「現行の所得税の税率構造に加えて、課税所得5,000万円超について45%の税率を設ける」ことが明記された。この改正は、平成27年分の所得税から適用される方向だ。しかし、所得税率のブラケットについては、今後も見直しが行われる可能性が高い。政府税制調査会(会長:安住淳財務大臣)が、昨年12月30日に政府・民主党の一体改革素案を固めた際、五十嵐文彦財務副大臣は記者会見で、「ブラケットについても検討してはいけないという話にはなっていない。今後の税制改正、これからも続いていく一体改革・抜本改革で検討していく」と発言している。
 また、一体改革素案には、今後の改革の検討として、「2050年以降、高齢化のピークを迎えることを考慮すれば、今後も改革を進める必要がある。今回の改革に引き続き、少子高齢化の状況、財政の状況、経済の状況などを踏まえつつ、次の改革を実施することとし、今後5年を目途に、そのための所要の法制上の措置を講じることを今回の改革法案の附則に明記する」との文言が盛り込まれている。
 今回の税制抜本改革について、素案は、「社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成への第一歩を踏み出すものであり、これを通じて、2015年度段階での財政健全化目標の達成に向かうこととなる」としている。すなわち、消費税率10%は、財政健全化への「第一歩」であり、今後の少子高齢化や財政の状況を踏まえれば、更なる消費税率引上げが必要になることを示唆していると捉えることができる。
 なお、素案が、次の改革の実施を「今後5年を目途に……」としている点について、五十嵐財務副大臣は、「財政健全化の面からいってもゴールはプライマリーバランスの半減ではなく、黒字化までやるということだ。税財政改革も不断に見直していかなければならない。経済状況もそれほど長い間、正確に見通せるわけではない。5年毎に見直すのが普通のやり方ではないかということで、(民主)党の方で見直し規定を入れようということになったと認識している」とコメントした。


(情報提供:株式会社ロータス21)
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